第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和8年度(2026年)上期
問76 (法規 問11(b))

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問題

第三種電気主任技術者(電験三種)試験 令和8年度(2026年)上期 問76(法規 問11(b)) (訂正依頼・報告はこちら)

定格容量500kV・A、無負荷損500W、負荷損(定格電流通電時)6700Wの変圧器を更新する。更新後の変圧器はトップランナー制度に適合した変圧器で、変圧器の容量、電圧及び周波数仕様は従来器と同じであるが、無負荷損は150W、省エネ基準達成率は140%である。
このとき、次の問に答えよ。
ただし、省エネ基準達成率は次式で与えられるものとする。
省エネ基準達成率(%)={基準エネルギー消費効率/(Wi+WC40)}✕100
ここで、基準エネルギー消費効率(注)は1080Wとし、Wiは無負荷損[W]、WC40は負荷率40%時の負荷損[W]とする。
(注)基準エネルギー消費効率とは判断の基準となる全損失をいう。

変圧器の出力電圧が定格状態で、300kW遅れ力率0.8の負荷が接続されているときの更新前後の変圧器の損失を考えてみる。この状態での更新前の変圧器の全損失をW1、更新後の変圧器の全損失をW2とすると、W2のW1に対する比率[%]として、最も近いものを次のうちから一つ選べ。ただし、電圧変動による無負荷損への影響は無視できるものとする。
  • 46
  • 55
  • 66
  • 79
  • 86

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この過去問の解説 (1件)

01

正しい選択肢は「55」です。

この問題は、変圧器を更新する前と後の全損失を計算し、その比率を求める問題です。

変圧器の全損失は、無負荷損と負荷損の合計で求められます。

また、負荷損は負荷率の2乗に比例するため、まず負荷率を求めることが重要です。

計算手順

<負荷率を求める>

負荷の有効電力は300kW、力率は0.8です。

皮相電力=有効電力÷力率

=300÷0.8

=375kV・A

変圧器の定格容量は500kV・Aなので、

負荷率=375÷500=0.75

したがって、負荷率は75%です。

負荷損は負荷率の2乗に比例するため、

0.75²=0.5625

となります。

<更新前の全損失W1を求める>

更新前の変圧器は、無負荷損500W、定格電流通電時の負荷損6700Wです。

W1=500+6700×0.75²

=500+6700×0.5625

=500+3768.75

=4268.75W

<更新後の全損失W2を求める>

更新後の無負荷損は150Wです。

まず、省エネ基準達成率140%から、負荷率40%時の負荷損を求めます。

140=1080÷(150+WC40)×100

150+WC40=1080÷1.4

WC40≒621.43W

定格電流通電時の負荷損は、

621.43÷0.4²≒3883.93W

となります。

負荷率75%での全損失は、

W2=150+3883.93×0.75²

=150+3883.93×0.5625

≒2334.71W

<更新前後の全損失の比率を求める>

比率=W2÷W1×100

=2334.71÷4268.75×100

≒54.69%

したがって、最も近い値は55%です。

選択肢2. 55

正しい選択肢です。

更新前の全損失4268.75Wに対し、更新後は約2334.71Wです。

2334.71÷4268.75×100≒54.69%

となるため、55%が最も近い値です。

まとめ

変圧器の全損失を比較するときは、次の手順で計算します。

・有効電力を力率で割り、皮相電力を求めます。

・皮相電力を変圧器の定格容量で割り、負荷率75%を求めます。

・負荷損は負荷率の2乗に比例することを利用します。

・更新前の全損失は4268.75W、更新後は約2334.71Wです。

・更新後の全損失を更新前の全損失で割ると、約55%になります。

つまり、変圧器の更新によって、同じ負荷条件での全損失が約45%削減されることになります。

特に、全損失=無負荷損+負荷損という関係と、負荷損は負荷率の2乗に比例するという性質を覚えておきましょう。

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