第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和8年度(2026年)上期
問61 (機械 問17(a))

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問題

第三種電気主任技術者(電験三種)試験 令和8年度(2026年)上期 問61(機械 問17(a)) (訂正依頼・報告はこちら)

20℃において含水量70kgを含んだ木材100kgがある。これを100℃に設定した乾燥器によって、100℃まで温めて乾燥させ、含水量を5kgとしたい。次の問に答えよ。
ただし、木材の完全乾燥状態での比熱を1.25kJ/(kg・K)、水の比熱と蒸発潜熱をそれぞれ4.19kJ/(kg・K)、2.26✕103kJ/kgとする。

この乾燥に要する全熱量の値[kJ]として、最も近いものを次のうちから一つ選べ。
  • 14.3✕103
  • 23.0✕103
  • 147✕103
  • 161✕103
  • 173✕103

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この過去問の解説 (1件)

01

正しい選択肢は「173×10³」です。

この問題は、水分を含んだ木材を加熱して乾燥させるために必要な全熱量を求める計算問題です。

木材を乾燥させるには、木材と水分の温度を上げるだけでなく、水分を蒸発させるための熱も必要です。

そのため、次の3つの熱量を合計して求めます。

・木材を20℃から100℃まで温める熱量

・木材に含まれる水分を20℃から100℃まで温める熱量

・水分の一部を蒸発させる熱量

計算手順

<乾燥した木材の質量を求める>

木材全体の質量は100kgで、そのうち水分が70kg含まれています。

したがって、完全に乾燥した状態の木材の質量は、

100-70=30kg

となります。

乾燥した木材の質量は30kgです。

<蒸発させる水分の質量を求める>

最初の水分量は70kgで、乾燥後は5kgにします。

したがって、蒸発させる水分の質量は、

70-5=65kg

となります。

蒸発させる水分の質量は65kgです。

<木材を温める熱量を求める>

物体の温度を上げるために必要な熱量Qは、次の式で求められます。

Q=mcΔT

ここで、

・Q:熱量[kJ]

・m:質量[kg]

・c:比熱[kJ/(kg・K)]

・ΔT:温度変化[K]

です。

木材の比熱は1.25kJ/(kg・K)、温度変化は100-20=80Kです。

したがって、

Q₁=30×1.25×80

=3000kJ

となります。

<水分を温める熱量を求める>

次に、木材に含まれる水分70kgを20℃から100℃まで温めます。

水の比熱は4.19kJ/(kg・K)なので、

Q₂=70×4.19×80

=23464kJ

となります。

ここでは、最終的に木材に残る5kgの水分も含めて、最初の70kgすべてを温めます。

<水分を蒸発させる熱量を求める>

水を100℃で蒸発させるときには、温度を上げるための熱とは別に、蒸発潜熱が必要です。

蒸発潜熱とは、水が水蒸気に変わるために必要な熱量のことです。

蒸発に必要な熱量Q₃は、次の式で求められます。

Q₃=mL

ここで、

・m:蒸発させる水分の質量=65kg

・L:水の蒸発潜熱=2.26×10³kJ/kg

です。

公式に代入すると、

Q₃=65×2.26×10³

=65×2260

=146900kJ

となります。

<乾燥に必要な全熱量を求める>

全熱量Qは、3つの熱量を合計して求めます。

Q=Q₁+Q₂+Q₃

=3000+23464+146900

=173364kJ

=173.364×10³kJ

≒173×10³kJ

したがって、最も近い値は「173×10³」です。

選択肢5. 173✕103

正しい選択肢です。

乾燥に必要な熱量は、次の3つです。

・木材を温める熱量:3000kJ

・水分を温める熱量:23464kJ

・水分を蒸発させる熱量:146900kJ

これらを合計すると、

Q=3000+23464+146900

=173364kJ

≒173×10³kJ

となります。

まとめ

水分を含む木材を乾燥させるために必要な熱量は、木材の加熱、水分の加熱、水分の蒸発の3つに分けて求めます。

今回の計算結果は、次のとおりです。

・乾燥した木材の質量:30kg

・最初に含まれる水分の質量:70kg

・蒸発させる水分の質量:65kg

・木材を温める熱量Q₁:3000kJ

・水分を温める熱量Q₂:23464kJ

・水分を蒸発させる熱量Q₃:146900kJ

・乾燥に必要な全熱量Q:約173×10³kJ

特に、「水分を温めるときは70kg」「水分を蒸発させるときは65kg」という質量の違いに注意しましょう。

また、蒸発潜熱は温度を上げるための熱量とは別に必要です。

そのため、全熱量=木材の加熱熱量+水分の加熱熱量+水分の蒸発潜熱という関係を覚えておきましょう。

なお、今回の計算では、乾燥器自体を温める熱量や外部へ逃げる熱量は考慮していません。

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