第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和8年度(2026年)上期
問57 (機械 問15(a))

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

第三種電気主任技術者(電験三種)試験 令和8年度(2026年)上期 問57(機械 問15(a)) (訂正依頼・報告はこちら)

周波数が60Hzの電源で駆動されている4極の三相同期電動機(星形結線)があり、端子の相電圧Vは(400/√3)V、電機子電流IMは200A、力率1で運転している。1相の同期リアクタンスxs[Ω]は1.00Ωであり、電機子の巻線抵抗、及び機械損などの損失は無視できるものとして、次の問に答えよ。

上記の同期電動機のトルクの値[N・m]として最も近いものを、次のうちから一つ選べ。
  • 12.3
  • 368
  • 735
  • 1270
  • 1470

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (1件)

01

正しい選択肢は「735」です。

この問題は、三相同期電動機の電圧、電流、力率、回転速度からトルク(回転させる力)を求める計算問題です。

同期電動機のトルクは、電動機の出力を回転する速さ(角速度)で割ることで求められます。

今回は、機械損などの損失を無視できるため、電動機の入力電力をそのまま機械出力として計算できます。

計算手順

<三相電動機の入力電力を求める>

三相交流の有効電力Pは、次の式で求められます。

P=3VIcosφ

ここで、

・P:有効電力[W]

・V:相電圧=400/√3[V]

・I:相電流[A]

・cosφ:力率=1

です。

今回は星形結線なので、相電流と線電流は等しくなります。

したがって、相電流は200Aです。

公式に数値を代入すると、

P=3×(400/√3)×200×1

=240000/√3

≒138564W

となります。

したがって、入力電力は約138.6kWです。

機械損などの損失を無視できるため、この値を機械出力として使用します。

<同期速度を求める>

同期電動機の回転速度nは、次の式で求められます。

n=120f/p

ここで、

・n:同期速度[min⁻¹]

・f:電源周波数=60Hz

・p:極数=4

です。

公式に数値を代入すると、

n=120×60/4

=1800min⁻¹

となります。

したがって、同期速度は1800min⁻¹です。

<角速度を求める>

角速度ωは、次の式で求められます。

ω=2πn/60

同期速度1800min⁻¹を代入すると、

ω=2π×1800/60

=60π

≒188.5rad/s

となります。

したがって、角速度は約188.5rad/sです。

<トルクを求める>

機械出力PとトルクTの関係は、次の式で表されます。

P=Tω

したがって、

T=P/ω

となります。

ここで、

・T:トルク[N・m]

・P:機械出力=約138564W

・ω:角速度=約188.5rad/s

です。

公式に代入すると、

T=138564/188.5

≒735N・m

となります。

したがって、最も近い値は735N・mです。

選択肢3. 735

正しい選択肢です。

電動機の入力電力は、

P=3×(400/√3)×200×1

≒138564W

です。

また、同期速度は1800min⁻¹なので、角速度は、

ω=2π×1800/60

≒188.5rad/s

となります。

したがって、

T=P/ω

=138564/188.5

≒735N・m

となります。

まとめ

同期電動機のトルクを求めるには、機械出力と角速度の関係を理解することが重要です。

今回使用した公式は、次のとおりです。

・三相交流の有効電力:P=3VIcosφ

・同期速度:n=120f/p

・角速度:ω=2πn/60

・トルク:T=P/ω

今回の計算結果は、

・入力電力:約138.6kW

・同期速度:1800min⁻¹

・角速度:約188.5rad/s

・トルク:約735N・m

となります。

なお、問題で与えられた同期リアクタンス1.00Ωは、今回のトルク計算には使用しません。

今回は力率が1で、損失も無視できるため、電圧と電流から直接求めた有効電力を機械出力として使用できます。

特に、「電力を求める→同期速度を求める→角速度に変換する→トルクを求める」という計算手順を覚えておきましょう。

参考になった数0