第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和8年度(2026年)上期
問35 (電力 問13)
問題文
一次電圧6600V、二次電圧210V/105Vの柱上変圧器がある。図のような単相3線式配電線路において三つの抵抗負荷が接続されている。負荷1の電流は55A、負荷2の電流は60A、負荷3の電流は45Aである。L1とN間の電圧Va[V]、L2とN間の電圧Vb[V]、及び変圧器の一次電流I1[A]の値の組合せとして、正しいものを次のうちから一つ選べ。
ただし、変圧器から低圧負荷までの電線1線当たりの抵抗を0.06Ωとし、変圧器の励磁電流とインピーダンス、低圧配電線のリアクタンス、及びC点から負荷側線路のインピーダンスは考えないものとする。
ただし、変圧器から低圧負荷までの電線1線当たりの抵抗を0.06Ωとし、変圧器の励磁電流とインピーダンス、低圧配電線のリアクタンス、及びC点から負荷側線路のインピーダンスは考えないものとする。
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問題
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第三種電気主任技術者(電験三種)試験 令和8年度(2026年)上期 問35(電力 問13) (訂正依頼・報告はこちら)
一次電圧6600V、二次電圧210V/105Vの柱上変圧器がある。図のような単相3線式配電線路において三つの抵抗負荷が接続されている。負荷1の電流は55A、負荷2の電流は60A、負荷3の電流は45Aである。L1とN間の電圧Va[V]、L2とN間の電圧Vb[V]、及び変圧器の一次電流I1[A]の値の組合せとして、正しいものを次のうちから一つ選べ。
ただし、変圧器から低圧負荷までの電線1線当たりの抵抗を0.06Ωとし、変圧器の励磁電流とインピーダンス、低圧配電線のリアクタンス、及びC点から負荷側線路のインピーダンスは考えないものとする。
ただし、変圧器から低圧負荷までの電線1線当たりの抵抗を0.06Ωとし、変圧器の励磁電流とインピーダンス、低圧配電線のリアクタンス、及びC点から負荷側線路のインピーダンスは考えないものとする。
- Va[V]:98.6 Vb[V]:96.2 I1[A]:3.12
- Va[V]:99.3 Vb[V]:98.4 I1[A]:3.26
- Va[V]:98.6 Vb[V]:96.2 I1[A]:3.26
- Va[V]:99.3 Vb[V]:99.0 I1[A]:3.26
- Va[V]:99.3 Vb[V]:98.4 I1[A]:3.12
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この過去問の解説 (1件)
01
正しい選択肢は「Vₐ:99.3V Vᵦ:98.4V I₁:3.26A」です。
この問題は、単相3線式配電線路で発生する電圧降下と、変圧器の一次電流を求める計算問題です。
単相3線式では、L₁、N(中性線)、L₂の3本の電線を使用します。
各電線には抵抗があるため、電流が流れると電圧降下が発生します。
また、中性線には上下の負荷電流の差が流れるため、中性線の電圧降下も考慮する必要があります。
計算手順
<各電線に流れる電流を求める>
図より、各負荷の接続は次のとおりです。
・負荷1:L₁とNの間(55A)
・負荷2:L₂とNの間(60A)
・負荷3:L₁とL₂の間(45A)
L₁には負荷1と負荷3の電流が流れるため、
Iₗ₁=55+45=100A
となります。
L₂には負荷2と負荷3の電流が流れるため、
Iₗ₂=60+45=105A
となります。
中性線Nには、負荷1と負荷2の電流の差が流れます。
Iₙ=60-55=5A
したがって、L₁には100A、L₂には105A、中性線Nには5Aが流れます。
なお、負荷2の電流が負荷1より大きいため、中性線の電流は変圧器側から負荷側へ流れます。
<L₁とN間の電圧Vₐを求める>
変圧器のL₁とN間の電圧は105Vです。
L₁の電線抵抗は0.06Ωなので、電圧降下は、
100×0.06=6.0V
です。
また、中性線の電圧降下は、
5×0.06=0.3V
です。
L₁とN間では、中性線の電圧降下が電圧を高める向きに働くため、
Vₐ=105-6.0+0.3
=99.3V
となります。
<L₂とN間の電圧Vᵦを求める>
変圧器のL₂とN間の電圧も105Vです。
L₂の電線抵抗は0.06Ωなので、電圧降下は、
105×0.06=6.3V
です。
中性線の電圧降下は0.3Vで、L₂とN間では電圧を低下させる向きに働きます。
したがって、
Vᵦ=105-6.3-0.3
=98.4V
となります。
<変圧器の一次電流I₁を求める>
変圧器の一次電圧は6600V、二次側の各105V巻線に流れる電流は100Aと105Aです。
変圧器の損失を無視できるため、一次側の電力と二次側から供給する電力は等しいと考えます。
二次側から供給する電力は、
P=105×100+105×105
=10500+11025
=21525W
です。
一次電流I₁は、
I₁=21525÷6600
≒3.261A
となります。
したがって、一次電流I₁は約3.26Aです。
以上より、正しい組合せは、
Vₐ=99.3V、Vᵦ=98.4V、I₁=3.26A
となります。
正しい選択肢です。
各電線の電圧降下と中性線の影響を考慮すると、
Vₐ=105-6.0+0.3=99.3V
Vᵦ=105-6.3-0.3=98.4V
となります。
さらに、変圧器の一次電流は、
I₁=21525÷6600≒3.26A
となるため、すべての値が計算結果と一致します。
単相3線式配電線路の電圧降下を求めるときは、各外線の電流と、中性線に流れる電流の向きを考慮することが重要です。
・L₁の電流:55+45=100Aです。
・L₂の電流:60+45=105Aです。
・中性線の電流:60-55=5Aです。
・L₁とN間の電圧Vₐ:99.3Vです。
・L₂とN間の電圧Vᵦ:98.4Vです。
・変圧器の一次電流I₁:約3.26Aです。
なお、今回の一次電流の計算では、負荷で消費される電力だけでなく、低圧配電線の抵抗で失われる電力も変圧器が供給していることに注意が必要です。
特に、「中性線には負荷電流の差が流れる」「中性線の電圧降下は、L₁側とL₂側で反対向きに影響する」という2つのポイントを覚えておきましょう。
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