第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和8年度(2026年)上期
問28 (電力 問6)

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問題

第三種電気主任技術者(電験三種)試験 令和8年度(2026年)上期 問28(電力 問6) (訂正依頼・報告はこちら)

変圧器のV結線方式に関する記述として、誤っているものを次のうちから一つ選べ。
  • 同一の単相変圧器2台を使用して三相平衡負荷に供給している場合、変圧器の利用率は√3/3となる。
  • 電灯動力共用方式の場合、共用変圧器には電灯と動力の電流が加わって流れるため、一般に動力専用変圧器の容量と比較して共用変圧器の容量の方が大きい。
  • 単相変圧器2台で三相が得られる。
  • 同一の単相変圧器3台をΔ結線とした場合と比較すると、供給することのできる電力は√3/3倍となる。
  • 単相変圧器を用いたΔ結線方式と比較して、変圧器の電柱への設置が簡素化できる。

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この過去問の解説 (1件)

01

誤っている記述は「同一の単相変圧器2台を使用して三相平衡負荷に供給している場合、変圧器の利用率は33となる。」です。

この問題は、変圧器のV結線方式の特徴と、変圧器の利用率や出力比について問われています。

V結線は、単相変圧器2台を使って三相電力を供給する方式です。

V結線の利用率は32(約86.6%)であり、同じ単相変圧器3台を使用したΔ結線との出力比は33(約57.7%)です。

この2つの違いを理解することが重要です。

選択肢1. 同一の単相変圧器2台を使用して三相平衡負荷に供給している場合、変圧器の利用率は√3/3となる。

誤っている記述です。

変圧器の利用率とは、設置した変圧器の定格容量の合計に対して、どれだけの電力を供給できるかを表す割合です。

単相変圧器1台の定格容量をPとすると、V結線で供給できる容量は√3Pです。

使用する変圧器は2台なので、定格容量の合計は2Pとなります。

利用率=√3P/2P

=√3/2≒0.866(86.6%)

したがって、√3/3ではなく、√3/2が正しい値です。

選択肢2. 電灯動力共用方式の場合、共用変圧器には電灯と動力の電流が加わって流れるため、一般に動力専用変圧器の容量と比較して共用変圧器の容量の方が大きい。

適切な記述です。

電灯動力共用方式は、電灯用と動力用の電力を同じ変圧器設備から供給する方式です。

共用変圧器には、電灯用と動力用の両方の電流が流れるため、一般に動力専用変圧器より大きな容量が必要になります。

選択肢3. 単相変圧器2台で三相が得られる。

適切な記述です。

V結線は、単相変圧器2台で三相電力を供給できる方式です。

通常のΔ結線では単相変圧器3台を使用しますが、V結線では2台で三相電力を供給できます。

選択肢4. 同一の単相変圧器3台をΔ結線とした場合と比較すると、供給することのできる電力は√3/3倍となる。

適切な記述です。

単相変圧器1台の定格容量をPとすると、Δ結線の容量は3Pです。

一方、V結線の容量は√3Pです。

V結線とΔ結線の出力比は、

出力比=√3P/3P

=√3/3≒0.577(57.7%)

となります。

したがって、V結線で供給できる電力は、同じ変圧器3台を使用したΔ結線の約57.7%です。

選択肢5. 単相変圧器を用いたΔ結線方式と比較して、変圧器の電柱への設置が簡素化できる。

適切な記述です。

Δ結線では単相変圧器3台が必要ですが、V結線では2台で三相電力を供給できます。

そのため、変圧器の台数が減り、電柱への設置を簡素化できます。

また、設備に必要なスペースや機器の数も減らせます。

まとめ

V結線は、単相変圧器2台を使用して三相電力を供給する方式です。

特に、利用率と出力比の違いを覚えておきましょう。

・V結線の利用率:√3/2≒86.6%

・Δ結線に対するV結線の出力比:√3/3≒57.7%

・V結線の特徴:単相変圧器2台で三相電力を供給でき、電柱への設置を簡素化できます。

・電灯動力共用方式:共用変圧器には電灯と動力の両方の電流が流れるため、一般に大きな容量が必要です。

特に、利用率は2台分の定格容量を基準にし、Δ結線との出力比は3台分の定格容量を基準にするという違いを理解しておくことが重要です。

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