第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和7年度(2025年)下期
問29 (電力 問7)

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問題

第三種電気主任技術者(電験三種)試験 令和7年度(2025年)下期 問29(電力 問7) (訂正依頼・報告はこちら)

6.6kV非接地方式配電線及び高圧受電設備の保護に関する記述として、誤っているものを次のうちから一つ選べ。
  • 高圧受電設備における地絡保護装置は、零相変流器により零相電流を検出して動作させる地絡過電流継電器や、接地用変圧器により零相電圧を検出して零相電流と零相電圧を組み合わせて動作させる地絡方向継電器が用いられる。
  • 配電線の保護方式として、故障遮断による供給支障を極力少なくする目的で、故障遮断後に電源側から健全な区間を選別して再送電する時限順送式故障区間分離方式がある。
  • 高圧受電設備における地絡保護装置において、地絡過電流継電器は無方向性のため、構内の高圧ケーブルのこう長が短い場合は外部事故時に大きな零相電流が流れて不要動作することがある。
  • 地絡事故の保護のため、配電用変電所において各配電線に地絡方向継電器と地絡過電圧継電器を組み合わせて設置される。
  • 短絡事故の保護のため、配電用変電所において各配電線に過電流継電器が設置される。

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この過去問の解説 (2件)

01

高圧受電設備の地絡保護に関する記述で誤っているものを選択する問題です。

選択肢1. 高圧受電設備における地絡保護装置は、零相変流器により零相電流を検出して動作させる地絡過電流継電器や、接地用変圧器により零相電圧を検出して零相電流と零相電圧を組み合わせて動作させる地絡方向継電器が用いられる。

問題文の通りです。

選択肢2. 配電線の保護方式として、故障遮断による供給支障を極力少なくする目的で、故障遮断後に電源側から健全な区間を選別して再送電する時限順送式故障区間分離方式がある。

問題文の通りです。

選択肢3. 高圧受電設備における地絡保護装置において、地絡過電流継電器は無方向性のため、構内の高圧ケーブルのこう長が短い場合は外部事故時に大きな零相電流が流れて不要動作することがある。

構内の高圧ケーブルのこう長が長い場合は、対地静電容量が大きくなります。

そのため、外部で地絡事故が起きた時に、

構内から外部へ向けて零相電流が流れるため、

無方向性の地絡過電流継電器が不要動作を起こすおそれがあります。

 

よって、この選択肢の記述が誤った記述です。

選択肢4. 地絡事故の保護のため、配電用変電所において各配電線に地絡方向継電器と地絡過電圧継電器を組み合わせて設置される。

問題文の通りです。

選択肢5. 短絡事故の保護のため、配電用変電所において各配電線に過電流継電器が設置される。

問題文の通りです。

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02

送配電設備の非接地方式配電線とは中性点に接地を施さない工法で、事故時の地絡電流が小さくなるので電磁誘導障害は小さくなりますが、地絡継電器が地絡電流を検出することが難しくなります。

一方、高圧受電設備には地絡保護装置の設置は必須で地絡方向継電器(DGR)の使用が主流となっています。

以下の選択肢の中から誤った記述を選択しましょう。

選択肢1. 高圧受電設備における地絡保護装置は、零相変流器により零相電流を検出して動作させる地絡過電流継電器や、接地用変圧器により零相電圧を検出して零相電流と零相電圧を組み合わせて動作させる地絡方向継電器が用いられる。

地絡過電流継電器(GR)は零相変流器(ZCT)により零相電流を検出して動作させる保護装置であり、地絡方向継電器(DGR)は零相電流に加えて零相電圧検出器(ZPD)で零相電圧を検出し、組み合わせることで位相差(方向性)を判別できる装置となります。よってこちらの記述は正しいです。

選択肢2. 配電線の保護方式として、故障遮断による供給支障を極力少なくする目的で、故障遮断後に電源側から健全な区間を選別して再送電する時限順送式故障区間分離方式がある。

時限順送式故障区間分離方式とは、ある配電線路に故障が発生した場合に健全な区間を選別して再送電し、故障箇所に最も近い電源側の自動区分開閉器のみを遮断させる方式で故障遮断による供給支障を極力少なくする目的で採用されています。よってこちらは正しいです。

選択肢3. 高圧受電設備における地絡保護装置において、地絡過電流継電器は無方向性のため、構内の高圧ケーブルのこう長が短い場合は外部事故時に大きな零相電流が流れて不要動作することがある。

高圧受電設備において地絡過電流継電器は無方向性のため、構内の高圧ケーブルのこう長が長い場合は外部事故時に大きな零相電流が流れて不要動作することがあります。よってこちらの記述は誤りとなります。

選択肢4. 地絡事故の保護のため、配電用変電所において各配電線に地絡方向継電器と地絡過電圧継電器を組み合わせて設置される。

配電用変電所においては零相電圧、零相電流および位相差(方向)を検出できる地絡方向継電器(DGR)と電路の対地電位の上昇を検出することができる地絡過電圧継電器(OVGR)を組み合わせて設置することがあります。よってこちらは正しいです。

選択肢5. 短絡事故の保護のため、配電用変電所において各配電線に過電流継電器が設置される。

配電線路で短絡事故が発生すると過大な電流が流れるため配電用変電所においては過電流継電器(OCR)の設置が推奨されています。よってこちらは正しいです。

まとめ

高圧受電設備において構内の高圧ケーブルのこう長が長い場合は地絡方向継電器(DGR)の設置を推奨いたします。

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