第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和7年度(2025年)上期
問39 (電力 問16(a))

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問題

第三種電気主任技術者(電験三種)試験 令和7年度(2025年)上期 問39(電力 問16(a)) (訂正依頼・報告はこちら)

変電所に設置された一次電圧66kV,二次電圧22kV,容量50MV・Aの三相変圧器に、22kVの無負荷の線路が接続されている。その線路が、変電所から負荷側500mの地点で三相短絡を生じた。
三相変圧器の結線は、一次側と二次側がY−Y結線となっている。
ただし、一次側からみた変圧器の1相当たりの抵抗は0.05Ω,リアクタンスは7Ω,故障が発生した線路の1線当たりのインピーダンスは(0.20+j0.45)Ω/kmとし、変圧器一次電圧側の線路インピーダンス及びその他の値は無視するものとする。次の問に答えよ。

短絡電流の値[kA]として、最も近いものを次の選択肢のうちから一つ選べ。
  • 21.8
  • 10.5
  • 12.6
  • 6.5
  • 17.3

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この過去問の解説 (3件)

01

この問題では、三相変圧器の二次側に接続された線路で三相短絡が発生した場合の短絡電流を求めます。
三相短絡では各相が対称となるため、1相分の等価回路を用いて計算します。
変圧器のインピーダンスは一次側から二次側へ換算し、線路インピーダンスと合成したうえで、二次側相電圧を用いて短絡電流を求めます。

選択肢1. 21.8

短絡電流21.8kAとなるためには、合成インピーダンスが実際よりも小さく評価されている必要がありますが、変圧器のリアクタンスおよび線路インピーダンスを考慮すると、この値は過大です。
この選択肢は誤りです。

選択肢2. 10.5

短絡電流10.5kAは、変圧器および線路の合成インピーダンスを過大に見積もった場合の値であり、計算結果と一致しません。
この選択肢は誤りです。

選択肢3. 12.6

変圧器一次側のインピーダンスを二次側に換算すると、1相当たり
(0.05+j7)×(22/66)² ≈(0.0056+j0.78)Ω となります。
線路インピーダンスは500mより
(0.20+j0.45)×0.5=(0.10+j0.225)Ω です。
これらを合成すると、1相当たりのインピーダンスの大きさは約1.0Ωとなり、二次側相電圧22kV/√3を用いると短絡電流は約12.6kAとなります。
この選択肢は正解です。

選択肢4. 6.5

短絡電流6.5kAは、変圧器容量や線路長に対して著しく小さく、合成インピーダンスを過大に評価しています。
この選択肢は誤りです。

選択肢5. 17.3

短絡電流17.3kAは、変圧器および線路インピーダンスを適切に考慮した場合よりも大きく、計算条件と一致しません。
この選択肢は誤りです。

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02

まず、障害発生時のインピーダンスを求めます。

回路のインピーダンスは、 変圧器の二次側換算のインピーダンスに、変圧器から事故点までのインピーダンスを足したものとなります。

 

変圧器二次側換算のインピーダンスは、一時側のインピーダンスに、巻数比の二乗をかけたものとなります。

変圧器二次側換算のインピーダンス ZT (Zの上に黒点がつく)について、

ZT = (N2/N1)2 × 一次側インピーダンス = (22 × 103 / 66 x 103)2 × (0.05 + j7)

≒ 0.0056+ j 0.7778

 

変圧器から事故地点までのインピーダンスZi は

Zi = (0.20 + j 0.45) × 500 / 1000 = 0.10 + j 0.225   

となります。
 

これらから、短絡電流 Is を求めると、

Is =  | V / (√3  × (ZT + Zi)) |  

    ≒ | 22000 / (√3  × (0.0056 + j 0.778 + 0.10 + j .225)) |

    ≒ | 22000 / (√3  × (0.1056 + j 1.003)) |

    ≒ 22000 / (√3  × √(0.10562 + 1.0032)) 

    ≒ 22000 / (√3  × 1.00854) 

    ≒ 12 594.2 [A] となります。

選択肢1. 21.8

Is ≒ 12.594.2[kA] のため、この選択肢は間違いです。

選択肢2. 10.5

Is ≒ 12.594.2[kA] のため、この選択肢は間違いです。

選択肢3. 12.6

Is ≒ 12.594.2[kA] のため、この選択肢が一番近い値です。

これが正解です。

選択肢4. 6.5

Is ≒ 12.594.2[kA] のため、この選択肢は間違いです。

選択肢5. 17.3

Is ≒ 12.594.2[kA] のため、この選択肢は間違いです。

参考になった数0

03

三相変圧器のY-Y結線の短絡電流を求める問題です。

まず、一次側から見た変圧器の1相当たりのインピーダンスZは、

Z=(0.05+j7)となります。

これと、変圧比の2乗を掛けて、

(0.05+j7)×(22/66)2₌(0.0045+j0.78)Ωとなります。

これが一次側から見た二次側のインピーダンスとなります。

続いて、線間インピーダンスは、

(0.2+j0.45)Ω/kmが500m地点で短絡したことにより、

0.1+j0.45Ωとなります。

これらの合成インピーダンスは約1Ωとなります。

これから二次側相電流は22/√3≒12.7Aとなります。

選択肢1. 21.8

誤:計算結果と異なります。

選択肢2. 10.5

誤:計算結果と異なります。

選択肢3. 12.6

正:計算結果と合致します。

選択肢4. 6.5

誤:計算結果と異なります。

選択肢5. 17.3

誤:計算結果と異なります。

まとめ

三相変圧器に関する問題でした。

インピーダンスが複雑ですが、

あとは三相電流を求めることで導けます。

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