第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和7年度(2025年)上期
問2 (理論 問2)

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問題

第三種電気主任技術者(電験三種)試験 令和7年度(2025年)上期 問2(理論 問2) (訂正依頼・報告はこちら)

真空中にQ[C]の電荷をもつ半径r[m]の球状導体がある。ここで、真空の空間を比誘電率2の絶縁体の液体で満たしたとすると、静電気に関する記述として、正しいものを次の選択肢のうちから一つ選べ。ただし、無限遠点の電位を零電位とする。
  • 球状導体表面の電位は、液体を満たす前の2倍になった。
  • 球状導体表面の電界の強さは、液体を満たす前の2倍になった。
  • 球状導体表面の電束密度は、液体を満たす前の2倍になった。
  • 球状導体から出る電気力線の本数は、液体を満たす前の2倍になった。
  • 球状導体の静電容量は、液体を満たす前の2倍になった。

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この過去問の解説 (2件)

01

半径 r[m]の球状導体が電荷 Q[C]をもつとき、その静電容量は

C=4πεr で表されます。

ε は媒質の誘電率です。

真空中では ε=ε0 ですが、比誘電率が2の絶縁体中では

ε=2ε0 となります。

この問題では電荷 Q は一定のまま、周囲の媒質のみが変化しています。

この点を踏まえて、電位、電界、電束密度、電気力線、静電容量の変化を考えます。

選択肢1. 球状導体表面の電位は、液体を満たす前の2倍になった。

球状導体表面の電位 V は V=Q/C で表されます。

比誘電率が2の媒質に変わると、静電容量 C は2倍になります。

その結果、電荷 Q が一定であるため、電位は1/2になります。

したがって、電位が2倍になるという記述は誤りです。

選択肢2. 球状導体表面の電界の強さは、液体を満たす前の2倍になった。

球状導体表面の電界の強さ E は

E=Q/4πεr2 で表されます。

媒質の誘電率が2倍になると、分母の ε が大きくなるため

電界の強さは1/2になります。

よって、電界の強さが2倍になるという記述は誤りです。

選択肢3. 球状導体表面の電束密度は、液体を満たす前の2倍になった。

電束密度 D は D=εE で表されます。

これに電界の式を代入すると D=Q/4πr2 となり

電束密度は電荷 Q と半径 rのみで決まり、媒質の誘電率には依存しません。

したがって、電束密度が2倍になることはなく、この記述は誤りです。

選択肢4. 球状導体から出る電気力線の本数は、液体を満たす前の2倍になった。

電気力線の本数は、導体がもつ電荷の大きさに比例します。

この問題では電荷 Q は変化していません。

そのため、媒質を変えても電気力線の本数は変わらず、2倍にはなりません。

よって、この記述は誤りです。

選択肢5. 球状導体の静電容量は、液体を満たす前の2倍になった。

球状導体の静電容量は C=4πεr で表され

媒質の誘電率に比例します。

真空から比誘電率2の絶縁体に変わることで、誘電率は2倍となり

静電容量も2倍になります。

したがって、この記述が正しいです。

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02

真空中の球状導体と比誘電率ε2の絶縁体の液体で満たしたときを比較して、その変化を問う問題です。

 

選択肢1. 球状導体表面の電位は、液体を満たす前の2倍になった。

誤:問題文に無限遠店の電位は零電位とありますので、電位は変化しません。

選択肢2. 球状導体表面の電界の強さは、液体を満たす前の2倍になった。

誤:電解の強さEは、E₌Q/4πεrからなるので、満たす前の半分になります。

選択肢3. 球状導体表面の電束密度は、液体を満たす前の2倍になった。

誤:電束密度Dは、D₌Q/4πr2[C/m2]からなる為、誘電率が変化しても変化しません。

選択肢4. 球状導体から出る電気力線の本数は、液体を満たす前の2倍になった。

誤:電気力戦は電束と考え方が同じなので変化しません。

選択肢5. 球状導体の静電容量は、液体を満たす前の2倍になった。

正:静電容量は、コンデンサに電荷を蓄える能力を言います。

C₌εS/dからなります。

よって、比誘電率が2なので満たす前の2倍になります。

まとめ

真空中のものと絶縁液体を満たした後との各比較対象の正誤を求める問題でした。

それぞれの特徴をまとめておきましょう。

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