第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和8年度(2026年)上期
問52 (機械 問10)

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問題

第三種電気主任技術者(電験三種)試験 令和8年度(2026年)上期 問52(機械 問10) (訂正依頼・報告はこちら)

入力交流電圧波形vsに対し、図のような入力電流波形isとなる電力変換回路として、正しいのは次のうちどれか。
ただし、交流電源のインピーダンスは無視できるものとし、電力変換回路における平滑リアクトルは十分に大きなインダクタンスを持っているものとする。
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この過去問の解説 (1件)

01

正しい選択肢は、4個のサイリスタをブリッジ接続し、平滑リアクトルと抵抗負荷を接続した回路です。

この問題は、交流電源の電圧波形と電流波形から、適切な電力変換回路を判断する問題です。

問題の入力電圧vₛは正弦波ですが、入力電流iₛは一定の大きさを持つ長方形の波形になっています。

また、入力電流の向きが切り替わるタイミングが、交流電圧の正負が切り替わるタイミングより遅れていることが重要です。

このような電流波形は、サイリスタによる点弧角制御と、大きな平滑リアクトルを組み合わせた回路で発生します。

選択肢1. 解答選択肢の画像

誤りです。

ダイオードは、一方向にだけ電流を流す電子部品です。

この回路では、交流電圧がダイオードの順方向になる半周期だけ電流が流れます。

また、抵抗負荷に流れる電流は、加えられる電圧に比例するため、電流波形は正弦波の半分の形になります。

問題のような長方形の電流波形にはなりません。

選択肢2. 解答選択肢の画像

誤りです。

平滑リアクトルは、電流の急な変化を抑える働きをします。

そのため、負荷に流れる電流をほぼ一定にできます。

また、環流ダイオードは、交流電源から電流が供給されない期間にも、負荷電流が流れ続けるための通り道になります。

ただし、この回路では、交流電源側の電流は正の半周期に流れ、負の半周期には流れません。

問題のように正負の両方向へ流れる電流波形にはなりません。

選択肢3. 解答選択肢の画像

誤りです。

サイリスタは、ゲートに信号を与えることで、電流を流し始めるタイミングを制御できる電子部品です。

この回路では、サイリスタを点弧すると、交流電源から負荷へ電流が流れます。

しかし、負の半周期では環流ダイオードを通って負荷電流が流れるため、交流電源側には負方向の電流が流れません。

したがって、問題のような正負の長方形の電流波形にはなりません。

選択肢4. 解答選択肢の画像

誤りです。

この回路は、単相全波整流回路です。

交流電圧が正のときも負のときも、ダイオードの組合せを切り替えることで、負荷には同じ方向の電流が流れます。

平滑リアクトルが十分に大きい場合、入力電流は正負の長方形の波形になります。

しかし、ダイオードには電流を流し始めるタイミングを調整する機能がありません。

そのため、入力電流の向きは、基本的に交流電圧の正負が切り替わるタイミングで変わります。

問題では電流の切替えが遅れているため、この回路ではありません。

選択肢5. 解答選択肢の画像

正しい選択肢です。

この回路は、単相全制御ブリッジ整流回路です。

4個のサイリスタを使用するため、電流を流し始めるタイミングを調整できます。

このタイミングを表す角度を点弧角αといいます。

また、平滑リアクトルのインダクタンスが十分に大きいため、負荷に流れる直流電流はほぼ一定になります。

その結果、交流電源側には、大きさがほぼ一定で、正負が交互に切り替わる長方形の電流が流れます。

さらに、サイリスタの点弧角αによって、電流の切替えが交流電圧より遅れます。

これは、問題の波形と一致しています。

まとめ

電力変換回路を判断するには、入力電流の形と、電流が流れ始めるタイミングに注目することが重要です。

・ダイオード:電流を一方向に流しますが、流れ始めるタイミングを自由に調整できません。

・サイリスタ:ゲート信号によって、電流を流し始めるタイミングを調整できます。

・環流ダイオード:電源から電流が供給されない期間にも、負荷電流を流し続けるために使用します。

・平滑リアクトル:電流の変化を抑え、負荷電流をほぼ一定にします。

・単相全制御ブリッジ整流回路:4個のサイリスタを使い、点弧角によって電流の切替えタイミングを調整できます。

今回の問題では、入力電流が長方形になっており、さらに交流電圧に対して切替えのタイミングが遅れています。

したがって、「長方形の電流波形=大きな平滑リアクトル」「電流の切替えを遅らせる=サイリスタによる点弧角制御」という2つの特徴から、適切な回路を判断できます。

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