第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和8年度(2026年)上期
問48 (機械 問6)

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問題

第三種電気主任技術者(電験三種)試験 令和8年度(2026年)上期 問48(機械 問6) (訂正依頼・報告はこちら)

二つの同期発電機AとBを図に示すように平衡した三相交流の母線に接続し並行運転するとき、両発電機の起電力Ė1とĖ2が等しくなるように発電機の速度および界磁電流が調整される。起電力Ė1とĖ2に差がある場合、両発電機間には横流と呼ばれる循環電流が流れ、損失増加の一要因となる。発電機AとBは同一仕様で同一特性を持ち、同一速度で回転している。定格電圧Vnは6000V、定格容量Pは4500kV・A、短絡比Sは1.25である。Ė1とĖ2の差が|Ė1−Ė2|=400Vであるとき、横流の実効値[A]として、最も近いものを次のうちから一つ選べ。
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この過去問の解説 (1件)

01

正しい選択肢は「31.3」です。

この問題は、2台の同期発電機を並行運転したとき、起電力の差によって流れる横流(循環電流)を求める計算問題です。

横流とは、並行運転している発電機同士の起電力に差がある場合に、発電機の間を循環する電流のことです。

横流を求めるには、まず短絡比から同期リアクタンスを求め、起電力の差を2台分の同期リアクタンスで割ります。

計算手順

<定格電流を求める>

三相同期発電機の定格電流Iₙは、次の式で求められます。

Iₙ=P3×Vₙ

ここで、

・定格容量P=4500kV・A=4500000V・A

・定格電圧Vₙ=6000V

です。

公式に数値を代入すると、

Iₙ=45000003×6000

≒433A

となります。

したがって、定格電流は約433Aです。

<同期リアクタンスを求める>

短絡比Sと同期リアクタンスXₛには、次の関係があります。

Xₛ=Vₙ3×Iₙ×S

短絡比S=1.25を代入すると、

Xₛ=60003×433×1.25

≒6.4Ω

となります。

したがって、発電機1台当たりの同期リアクタンスは6.4Ωです。

なお、定格容量と定格電圧から直接求めることもできます。

Xₛ=Vₙ²P×S

=6000²4500000×1.25

=6.4Ω

<横流を求める>

2台の発電機の起電力の差は400Vです。

横流は、2台の発電機の同期リアクタンスを通って流れるため、2台分の同期リアクタンスを合計します。

合成リアクタンス=6.4+6.4=12.8Ω

横流Iは、次の式で求められます。

I=|Ė₁-Ė₂|2Xₛ

数値を代入すると、

I=4002×6.4

=40012.8

=31.25A

となります。

したがって、最も近い値は31.3Aです。

選択肢2. 31.3

正しい選択肢です。

発電機1台当たりの同期リアクタンスは6.4Ωです。

横流は2台の発電機の間を循環するため、

I=4006.4+6.4

=31.25A

≒31.3A

となります。

まとめ

同期発電機の並行運転では、発電機同士の起電力に差があると、横流が発生します。

横流を求める際は、次の点を覚えておきましょう。

・定格電流:Iₙ=P3×Vₙで求めます。

・短絡比と同期リアクタンスの関係:Xₛ=Vₙ²P×Sで求められます。

・1台分の同期リアクタンス:6.4Ωです。

・2台分の同期リアクタンス:12.8Ωです。

・起電力の差:400Vです。

・横流:400÷12.8=31.25A≒31.3Aです。

特に、「短絡比から同期リアクタンスを求める」「横流の計算では2台分の同期リアクタンスを使用する」という2つのポイントが重要です。

また、横流が大きくなると発電機内部の損失や発熱が増えるため、並行運転では起電力の大きさや位相を適切に調整する必要があります。

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