第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和8年度(2026年)上期
問42 (電力 問17(b))

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問題

第三種電気主任技術者(電験三種)試験 令和8年度(2026年)上期 問42(電力 問17(b)) (訂正依頼・報告はこちら)

図のように、電圧線及び中性線の抵抗がそれぞれ0.15Ω及び0.20Ωの100/200V単相3線式配電線路に、力率が100%で電流がそれぞれ75A及び50Aの二つの負荷が接続されている。
この配電線路にバランサを接続した場合について、次の問に答えよ。
ただし、負荷電流は一定とし、線路抵抗以外のインピーダンスは無視するものとする。

バランサを接続したことによる線路損失の減少量の値[W]として、正しいものを次のうちから一つ選べ。
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この過去問の解説 (1件)

01

正しい選択肢は「172」です。

この問題は、単相3線式配電線路にバランサを接続したとき、線路損失がどれだけ減少するかを求める計算問題です。

線路損失とは、電線に電流が流れることで、電気エネルギーの一部が熱として失われることです。

バランサを接続すると、2つの電圧線に流れる電流が均等になり、中性線に流れる電流がなくなるため、線路損失を減らすことができます。

今回は、バランサ接続前と接続後の線路損失をそれぞれ計算し、その差を求めます。

計算手順

<線路損失の公式>

電線の抵抗によって発生する線路損失Pは、次の式で求められます。

P=I²R

ここで、

・P:線路損失[W]

・I:電線に流れる電流[A]

・R:電線の抵抗[Ω]

です。

電流が2乗になっているため、電流が大きくなるほど線路損失は大きくなります。

<バランサ接続前の線路損失を求める>

バランサ接続前の各電線に流れる電流は、次のとおりです。

・一方の電圧線:75A

・もう一方の電圧線:50A

・中性線:75-50=25A

電圧線の抵抗はそれぞれ0.15Ω、中性線の抵抗は0.20Ωです。

各電線の線路損失を合計すると、

P₁=75²×0.15+50²×0.15+25²×0.20

=5625×0.15+2500×0.15+625×0.20

=843.75+375+125

=1343.75W

となります。

したがって、バランサ接続前の線路損失は1343.75Wです。

<バランサ接続後の線路損失を求める>

バランサを接続すると、2つの電圧線に流れる電流が均等になります。

各電圧線に流れる電流は、

I=(75+50)/2

=62.5A

となります。

また、バランサによって電流が均等になるため、中性線に流れる電流は0Aになります。

したがって、接続後の線路損失は、

P₂=62.5²×0.15+62.5²×0.15+0²×0.20

=3906.25×0.15+3906.25×0.15

=585.9375+585.9375

=1171.875W

となります。

<線路損失の減少量を求める>

線路損失の減少量は、バランサ接続前の損失から接続後の損失を引いて求めます。

減少量=P₁-P₂

=1343.75-1171.875

=171.875W

≒172W

したがって、線路損失の減少量は約172Wです。

選択肢5. 172

正しい選択肢です。

バランサ接続前の線路損失は、

P₁=1343.75W

です。

バランサ接続後の線路損失は、

P₂=1171.875W

です。

したがって、

P₁-P₂=1343.75-1171.875

=171.875W

≒172W

となります。

まとめ

バランサを接続すると、2つの電圧線の電流が均等になり、中性線の電流がなくなるため、線路損失を減らすことができます。

今回の計算では、次のようになります。

・バランサ接続前の電圧線電流:75Aと50Aです。

・バランサ接続前の中性線電流:25Aです。

・バランサ接続後の電圧線電流:どちらも62.5Aです。

・バランサ接続後の中性線電流:0Aです。

・接続前の線路損失:1343.75Wです。

・接続後の線路損失:1171.875Wです。

・線路損失の減少量:約172Wです。

特に、線路損失はP=I²Rで求められるため、電流を均等にすることで損失を減らせることが重要です。

また、バランサ接続後は中性線の損失がなくなるだけでなく、2つの電圧線の損失の合計も小さくなることを覚えておきましょう。

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