第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和7年度(2025年)上期
問31 (電力 問9)

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問題

第三種電気主任技術者(電験三種)試験 令和7年度(2025年)上期 問31(電力 問9) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章は、架空送電線路に関する記述である。
架空送電線路が通信線路に接近していると、通信線路に電圧が誘導されて設備やその取扱者に危害を及ぼす等の障害が生じるおそれがある。この障害を誘導障害といい、次の2種類がある。
① 架空送電線路の電圧により通信線路に誘導電圧を発生させる( ア )障害。
② 架空送電線路の電流が、架空送電線路と通信線路間の( イ )を介して通信線路に誘導電圧を発生させる( ウ )障害。
三相架空送電線路が十分にねん架されていれば、平常時は、電圧や電流によって通信線路に現れる誘導電圧は( エ )となるので0Vとなる。三相架空送電線路に( オ )事故が生じると、電圧や電流は不平衡になり、通信線路に誘導電圧が現れ、誘導障害が生じる。

上記の記述中の空白箇所に当てはまる組合せとして、正しいものを次の選択肢のうちから一つ選べ。
  • ア:磁気誘導  イ:誘導リアクタンス  ウ:ファラデー  エ:大きさの差  オ:三相短絡
  • ア:静電誘導  イ:自己インダクタンス  ウ:電磁誘導  エ:大きさの和  オ:1線地絡
  • ア:静電誘導  イ:相互インダクタンス  ウ:電磁誘導  エ:ベクトルの和  オ:1線地絡
  • ア:磁気誘導  イ:相互インダクタンス  ウ:電荷誘導  エ:ベクトルの和  オ:三相短絡
  • ア:磁気誘導  イ:誘導リアクタンス  ウ:ファラデー  エ:ベクトルの差  オ:2線地絡

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この過去問の解説 (1件)

01

この問題では、架空送電線路と通信線路との間に生じる誘導障害の種類と、その発生要因について理解しているかを確認します。
送電線路による誘導障害には、電圧によって生じる静電誘導障害と、電流によって生じる電磁誘導障害の二つがあります。
また、三相架空送電線路が十分にねん架されている場合、各相による誘導の影響はベクトル的に打ち消し合い、平常時の誘導電圧は理論的に0Vとなります。
しかし、地絡事故などにより三相が不平衡になると、誘導電圧が発生し、通信線路に障害を及ぼします。

選択肢1. ア:磁気誘導  イ:誘導リアクタンス  ウ:ファラデー  エ:大きさの差  オ:三相短絡

電圧による誘導は磁気誘導ではなく静電誘導です。
また、電磁誘導障害は相互インダクタンスを介して生じるものであり、誘導リアクタンスやファラデーという表現は適切ではありません。
さらに、三相短絡事故では三相が平衡するため、誘導障害の主因とはなりません。
したがって、この選択肢は誤りです。

選択肢2. ア:静電誘導  イ:自己インダクタンス  ウ:電磁誘導  エ:大きさの和  オ:1線地絡

電圧による誘導を静電誘導としている点は正しいですが、電流による誘導は自己インダクタンスではなく、送電線と通信線の間の相互インダクタンスによって生じます。
また、平常時に誘導電圧が打ち消されるのは大きさの和ではなく、ベクトルの和によるため、この記述は不適切です。
よって、この選択肢は誤りです。

選択肢3. ア:静電誘導  イ:相互インダクタンス  ウ:電磁誘導  エ:ベクトルの和  オ:1線地絡

電圧によって通信線路に誘導電圧を生じさせるのは静電誘導障害です。
また、送電線路の電流が通信線路に誘導電圧を発生させる現象は、両者の間の相互インダクタンスを介した電磁誘導障害です。
三相送電線路が十分にねん架されていれば、誘導電圧はベクトルの和として打ち消され、0Vとなります。
しかし、1線地絡事故が発生すると電圧や電流が不平衡となり、誘導障害が生じます。
以上より、この選択肢が正解です。

選択肢4. ア:磁気誘導  イ:相互インダクタンス  ウ:電荷誘導  エ:ベクトルの和  オ:三相短絡

電圧による誘導は磁気誘導ではなく静電誘導です。
また、電流による誘導は電磁誘導であり、電荷誘導という表現は適切ではありません。
さらに、三相短絡事故では不平衡が生じにくいため、記述が成立しません。
したがって、この選択肢は誤りです。

選択肢5. ア:磁気誘導  イ:誘導リアクタンス  ウ:ファラデー  エ:ベクトルの差  オ:2線地絡

電圧による誘導を磁気誘導としている点が誤りです。
また、誘導電圧が相殺される条件はベクトルの差ではなくベクトルの和です。
さらに、二線地絡事故は代表的な誘導障害の説明として適切ではありません。
よって、この選択肢は誤りです。

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