第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和7年度(2025年)上期
問26 (電力 問4)
問題文
天然ウランには主に質量数235と238の同位体があるが、原子力発電所の燃料として有用な核分裂性物質のウラン235の割合は、全体の0.7%程度にすぎない。そこで、採鉱されたウラン鉱石は製錬、転換されたのち、遠心分離法などによって、ウラン235の濃度が軽水炉での利用に適した値になるように濃縮される。その濃度は( ア )%程度である。さらに、その後、再転換、加工され、原子力発電所の燃料となる。
原子力発電所から取り出された使用済燃料からは、( イ )によってウラン、プルトニウムが分離抽出され、これらは再び燃料として使用することができる。プルトニウムはウラン238から派生する核分裂性物質であり、ウランとプルトニウムとを混合した( ウ )を軽水炉の燃料として用いることをプルサーマルという。
また、軽水炉の転換比は0.6程度であるが、高速中性子によるウラン238のプルトニウムへの変換を利用した( エ )では、消費される核分裂性物質よりも多くの量の新たな核分裂性物質を得ることができる。
上記の記述中の空白箇所に当てはまる組合せとして、正しいものを次の選択肢のうちから一つ選べ。
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問題
第三種電気主任技術者(電験三種)試験 令和7年度(2025年)上期 問26(電力 問4) (訂正依頼・報告はこちら)
天然ウランには主に質量数235と238の同位体があるが、原子力発電所の燃料として有用な核分裂性物質のウラン235の割合は、全体の0.7%程度にすぎない。そこで、採鉱されたウラン鉱石は製錬、転換されたのち、遠心分離法などによって、ウラン235の濃度が軽水炉での利用に適した値になるように濃縮される。その濃度は( ア )%程度である。さらに、その後、再転換、加工され、原子力発電所の燃料となる。
原子力発電所から取り出された使用済燃料からは、( イ )によってウラン、プルトニウムが分離抽出され、これらは再び燃料として使用することができる。プルトニウムはウラン238から派生する核分裂性物質であり、ウランとプルトニウムとを混合した( ウ )を軽水炉の燃料として用いることをプルサーマルという。
また、軽水炉の転換比は0.6程度であるが、高速中性子によるウラン238のプルトニウムへの変換を利用した( エ )では、消費される核分裂性物質よりも多くの量の新たな核分裂性物質を得ることができる。
上記の記述中の空白箇所に当てはまる組合せとして、正しいものを次の選択肢のうちから一つ選べ。
- ア:3~5 イ:再処理 ウ:MOX燃料 エ:高速増殖炉
- ア:3~5 イ:再処理 ウ:イエローケーキ エ:高速増殖炉
- ア:3~5 イ:再加工 ウ:イエローケーキ エ:新型転換炉
- ア:10~20 イ:再処理 ウ:イエローケーキ エ:高速増殖炉
- ア:10~20 イ:再加工 ウ:MOX燃料 エ:新型転換炉
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この過去問の解説 (2件)
01
この問題では、原子力発電における原子燃料サイクルの基本的な流れと用語について理解しているかを確認します。
天然ウラン中のウラン235は約0.7%しか含まれていないため、軽水炉で利用するには濃縮が必要です。
軽水炉用燃料の濃縮度は一般に数%程度です。
また、原子力発電所で使用された燃料からは、再処理によってウランとプルトニウムが分離回収され、再び燃料として利用されます。
ウランとプルトニウムを混合した燃料はMOX燃料と呼ばれ、これを軽水炉で利用する方式をプルサーマルといいます。
さらに、高速中性子を利用してウラン238からプルトニウムを効率よく生成する原子炉は高速増殖炉と呼ばれます。
軽水炉用燃料のウラン235濃縮度は3~5%程度であり適切です。
使用済燃料からウランとプルトニウムを分離する工程は再処理と呼ばれます。
ウランとプルトニウムを混合した燃料はMOX燃料であり、プルサーマルに用いられます。
高速中性子を利用して転換比が1を超える原子炉は高速増殖炉です。
以上より、この選択肢は正解です。
ウランとプルトニウムを混合した燃料はMOX燃料であり、イエローケーキではありません。
イエローケーキはウラン鉱石の製錬で得られる中間生成物です。
したがって、この選択肢は誤りです。
使用済燃料からウランやプルトニウムを分離する工程は再加工ではなく再処理です。
また、プルサーマルで使用される燃料はイエローケーキではありません。
よって、この選択肢は誤りです。
軽水炉で使用されるウラン235の濃縮度は通常3~5%程度であり、10~20%ではありません。
この点で記述が成立しないため、この選択肢は誤りです。
軽水炉用燃料としての濃縮度が10~20%とされている点が誤りです。
また、高速中性子を利用して増殖を行う原子炉は新型転換炉ではなく高速増殖炉です。
したがって、この選択肢は誤りです。
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02
原子力発電における原子燃料サイクルに関する問題です。
原子力発電での有用な燃料としてのウラン235は全体の0.7%にすぎませんが、
濃縮工程を経て3~5%になります。
使用後は、再処理でウラン、プルトニウムが分離抽出されて、
再び燃料として使用されます。
プルトニウムはウラン238から派生した物質で、
ウランと混合したMOX燃料を軽水炉の燃料として用いることをプルサーマルと言います。
この工程を、高速中性子によって変換に利用した高速増殖炉では、
新たに得られる核分裂物質は消費量よりも多くなります。
正:正しい組み合わせになっています。
誤:組み合わせが異なります。
誤:組み合わせが異なります。
誤:組み合わせが異なります。
誤:組み合わせが異なります。
原子力発電所の工程を問う問題でした。
基本的な仕組みを理解しましょう。
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