第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和4年度(2022年)下期
問54 (機械 問12)

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問題

第三種電気主任技術者(電験三種)試験 令和4年度(2022年)下期 問54(機械 問12) (訂正依頼・報告はこちら)

電気加熱に関する記述として、誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
  • 抵抗加熱は、電流によるジュール熱を利用して加熱するものである。
  • アーク加熱は、アーク放電によって生じる熱を利用するもので、直接加熱方式と間接加熱方式がある。
  • 赤外加熱において、遠赤外ヒータの最大放射束の波長は、赤外電球の最大放射束の波長より長い。
  • 誘電加熱は、交番電界中におかれた誘電体中に生じる誘電損により加熱するものである。
  • 誘導加熱は、印加磁界中におかれた強磁性体中の渦電流によって生じるジュール熱(渦電流損)により加熱するものである。

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この過去問の解説 (3件)

01

電気加熱は電気エネルギーを利用して被熱物を加熱する方式です。

主な種類は以下のようになります。

・抵抗加熱

・アーク加熱

・赤外線加熱

・誘電加熱

・誘導加熱

この問題は誤っている記述を選択する問題となります。

選択肢1. 抵抗加熱は、電流によるジュール熱を利用して加熱するものである。

抵抗加熱はジュールの法則を利用した加熱方式です。

・熱量P[W]=電流I2×抵抗R

・発熱量[J]=熱量P×時間t[s]

以上のことからもこの記述は適切です。

トースター、ヘアドライヤーなどに使用されています。

選択肢2. アーク加熱は、アーク放電によって生じる熱を利用するもので、直接加熱方式と間接加熱方式がある。

アーク加熱とは電極と被加熱物との間にアーク放電を発生させてそのエネルギーを被加熱物に伝える方式です。直接加熱方式と間接加熱方式の2種類の方式があります。

加熱される物体自体を電極とするのが直接加熱方式で、黒鉛などを電極とするのが間接加熱方式になります。

なのでこの記述は適切です。

選択肢3. 赤外加熱において、遠赤外ヒータの最大放射束の波長は、赤外電球の最大放射束の波長より長い。

赤外加熱とは物体に赤外放射を吸収させて熱エネルギーに変換し、その熱により加熱する方式です。放射束(W)とは、ある面を単位時間あたりに通過する放射エネルギーを表す単位です。一般に遠赤外ヒータ、LED、電球等の明るさを表し、遠赤外ヒータの最大放射束の波長は赤外電球よりも長くなります。

なのでこの記述は適切です。

選択肢4. 誘電加熱は、交番電界中におかれた誘電体中に生じる誘電損により加熱するものである。

誘電加熱は、絶縁体の交番電界中における誘電損による発熱を利用して加熱する方式です。電子レンジなどに使用されています。

なのでこの記述は適切です。

選択肢5. 誘導加熱は、印加磁界中におかれた強磁性体中の渦電流によって生じるジュール熱(渦電流損)により加熱するものである。

誘導加熱は、交番磁界中におかれた導電性物質中の渦電流によって生じるジュール熱(渦電流損)により加熱するものです。IH調理器の原理になります。

なのでこの記述は不適切です。

まとめ

電熱に関する問題は毎回1問程度出題されている印象がありますが、かなり出題範囲が広く専門的知識を要しますので、優先度は低めだと感じております。余裕があれば勉強する程度でよろしいかと思います。

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02

様々な電気加熱の加熱方法に関する問題です。

選択肢1. 抵抗加熱は、電流によるジュール熱を利用して加熱するものである。

抵抗加熱とは、抵抗に発生するジュール熱を利用して物体を加熱する方法です。

選択肢2. アーク加熱は、アーク放電によって生じる熱を利用するもので、直接加熱方式と間接加熱方式がある。

アーク加熱とは、アークを黒鉛電極と被加熱物との間に発生させ、物体を加熱・溶解する方法です。

加熱方式には、直接加熱方式と間接加熱方式があります。

選択肢3. 赤外加熱において、遠赤外ヒータの最大放射束の波長は、赤外電球の最大放射束の波長より長い。

赤外加熱において、遠赤外ヒータの最大放射束の波長は、赤外電球の最大放射束の波長より長いものを使用しています。

選択肢4. 誘電加熱は、交番電界中におかれた誘電体中に生じる誘電損により加熱するものである。

誘電加熱は、交番磁界中に置かれた誘電体中に生じる誘電損により物体を加熱する方法です。

選択肢5. 誘導加熱は、印加磁界中におかれた強磁性体中の渦電流によって生じるジュール熱(渦電流損)により加熱するものである。

誤りです。

誘導加熱は、印加磁界中におかれた導体中の渦電流によって生じるジュール熱により加熱するものです。

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03

電気加熱に関する問題です。

選択肢1. 抵抗加熱は、電流によるジュール熱を利用して加熱するものである。

電流が導体を流れるときに発生するジュール熱(I²R)を利用して加熱する方式で、電気こたつや電熱線ヒーターなどが代表例です。

選択肢2. アーク加熱は、アーク放電によって生じる熱を利用するもので、直接加熱方式と間接加熱方式がある。

アーク放電によって発生する高温(数千℃)を利用する加熱方式で、直接加熱方式(アークが直接材料に接触)と間接加熱方式(アークが電極間に発生し、材料はその熱で加熱)があります。

選択肢3. 赤外加熱において、遠赤外ヒータの最大放射束の波長は、赤外電球の最大放射束の波長より長い。

赤外線ヒーターには波長の異なる種類があり、遠赤外線ヒーターの放射波長は赤外電球より長いです。

波長が長いほど深部まで浸透しやすく、加熱対象によって使い分けられます。

選択肢4. 誘電加熱は、交番電界中におかれた誘電体中に生じる誘電損により加熱するものである。

高周波の交番電界を誘電体に加えることで、誘電損失が発生し、内部から加熱されます。

食品の加熱やプラスチックの接着などに使われます。

選択肢5. 誘導加熱は、印加磁界中におかれた強磁性体中の渦電流によって生じるジュール熱(渦電流損)により加熱するものである。

この選択肢の内容は誤りです。

誘導加熱は、導体(主に金属)に交番磁界を印加し、渦電流を発生させてジュール熱で加熱する方式です。 

しかし、記述では「強磁性体」と限定しており、これは不正確です。

 実際には非磁性体(金、銅、アルミなど)でも誘導加熱は可能であり、強磁性体に限定されるわけではありません。

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