第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和2年度(2020年)
問41 (電力 問41)

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問題

第三種電気主任技術者(電験三種)試験 令和2年度(2020年) 問41(電力 問41) (訂正依頼・報告はこちら)

図のような系統構成の三相3線式配電線路があり、開閉器Sは開いた状態にある。各配電線のB点、C点、D点には図のとおり負荷が接続されており、各点の負荷電流はB点40A、C点30A、D点60A一定とし、各負荷の力率は100%とする。
各区間のこう長はA−B間1.5km、B−S(開閉器)間1.0km、S(開閉器)−C間0.5km、C−D間1.5km、D−A間2.0kmである。
ただし、電線1線当たりの抵抗は0.2Ω/kmとし、リアクタンスは無視するものとして、次の問に答えよ。

電源A点から見たC点の電圧降下の値[V]として、最も近いものを次の選択肢の中から一つ選べ。ただし、電圧は相間電圧とする。
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この過去問の解説 (3件)

01

A点からC点を見た電圧降下とあるので、

A~D間、D~C間での電圧降下を求めます。

今回はリアクタンスを無視することを許可されているため、

電圧降下は ΔV = √3 × I × R です。

まず、電流値を求めていきます。

今、開閉器Sが開いていることから、

上の回路B~C間には電流が流れません。

つまり、D~C間は30Aがそのまま流れていると考えます。

D点で60Aで分岐していますことから、

A~D間の時点では合算して、

 IAD = 30 + 60 = 90A

であると考えられます。

一方、A~D間の抵抗値は

 RAD = 0.2 Ω/km × 2.0km

  = 0.4 Ω

D~C間では、

 RDC = 0.2 Ω/km × 1.5km

  = 0.3 Ω

よって、電圧降下は、

 ΔV = √3 × IAD × RAD + √3 × IDC × RDC

  = 62.35 + 15.59

  = 77.94 V

よって、[4]が正解です。

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02

正解は4です。

A点からC点の電圧降下を求めます。

A−D間 抵抗 RAD:0.2[Ω/km] × 2.0 = 0.4 [Ω]

D−C間 抵抗 RDC:0.2[Ω/km] × 1.5 = 0.3 [Ω]

三相回路の電圧降下Vは、リアクタンスX[Ω]、力率cosθより

 V = √3I(Rcosθ + Xsinθ) となります。

ただし、リアクタンスは無視するので、

 V = √3IR ・・・①

①の式に各間の電圧降下を求めます。

A−D間の電圧降下 VAD = √3 × 90 × 0.4 ≒ 62.35 [V]

D−C間の電圧降下 VDC = √3 × 30 × 0.3 ≒ 15.59 [V]

上記より

A−C間の電圧降下 VAC = VAD + VDC

           = 62.35 + 15.39

           = 77.94 ≒ 77.9 [V]

よって、4 の「77.9」が正解となります。

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03

三相3線式配電線路の電源A点から見たC点の電圧降下の値[V]を求めます。

問題図より開閉器Sが開いているので、A-C-D間のみを考慮すれば良いです。

三相配電線路の電圧降下の近似式は以下となります。

・v=√3VI×(Rcosθ+Xsinθ)[V]

※ここで問題文より【各負荷の力率は100%】とありますのでリアクタンスは無視できます。

 

まずはA-D間とA-C間の抵抗値を求めます。

・RAD=0.2×2.0=0.4[Ω]

・RDC=0.2×1.5=0.3[Ω]

 

次にA-D間の電圧降下を求めますが、この間に電流は90[A]となります。

問題図よりD点は60[A]でC点は30[A]とあるのでキルヒーホッフの法則により90[A]となります。

よってA-D間の電圧降下は次のようになります。

・vAD=√3×90×0.4≒62.35[V]

 

続いてD-C間になりますが、この間の電流は30[A]となります。

よってD-C間の電圧降下は次のようになります。

・vDC=√3×30×0.3≒15.59[V]

 

最後に上記で求めた線間の電圧降下を合計します。

・v=vAD+vDC=62.35+15.59=77.94≒77.9[V]

以上となります。

 

選択肢4. 77.9

こちらが適切な解答となります。

まとめ

電圧降下の近似式は過去にも頻出しているので、必ず覚えておきましょう。

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