第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和2年度(2020年)
問39 (電力 問39)

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問題

第三種電気主任技術者(電験三種)試験 令和2年度(2020年) 問39(電力 問39) (訂正依頼・報告はこちら)

こう長25kmの三相3線式2回線送電線路に、受電端電圧が22kV、遅れ力率0.9の三相平衡負荷5000kWが接続されている。次の問に答えよ。ただし、送電線は2回線運用しており、与えられた条件以外は無視するものとする。
送電線1線当たりの電流の値[A]として、最も近いものを次の選択肢の中から一つ選べ。ただし、送電線は単導体方式とする。
  • 42.1
  • 65.6
  • 72.9
  • 126.3
  • 145.8

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は3です。

送電線 2回線で5000KWの負荷なので、1回線あたり 2500 kW となります。

1回線あたりの電流値は、

 I = P/√3×V×cosθ
  = 2500 × 103/(√3×22×103×0.9)
  ≓ 72.9 [A]

よって、3 の「72.9」が正解となります。

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02

2回線送電線路であるということが、

ミスを誘うワナになっているので注意しましょう。

三相3線式の送電電力は、

線電圧VL、線電流ILとするとき、

 送電電力 P = √3 VLIL cosθ

です。

問題より受電単電圧22kV、力率0.9、三相平衡負荷5000kWと

与えられている数値を代入し、

線電流ILを求めます。

 IL = (5000 × 103) / (√3 × 22 × 103 × 0.9)

  = 145.8 [A]

ただし、ここで2回線送電線であることから、

1回線の1線あたりにはこの電流の半分の電流が流れます。

 145.8[A] ÷ 2 = 72.9[A]

よって、[3]が正解です。

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03

送配電分野に関する計算問題で本問は送電線1線当たりの電流の値[A]を求める形となります。

使用する計算式は次のようになります。

 

・P=√3VIcosθ[W]‥①

※P:消費電力[W]、V:受電端電圧[V]、I:負荷電流[A]、cosθ:力率

 

上記①式を変形させて電流I[A]を求めていきます。

・I=P/√3Vcosθ=5000×103/√3×22×103×0.9≒145.8[A]

 

ここで問題文より【送電線は2回線運用しており】とあるから上記で求めた電流値は2回線分となります。

問題では「送電線1線当たりの電流の値」となるので解答は次のようになります。

・145.8/2=72.9[A]

以上となります。

 

 

選択肢3. 72.9

こちらが適切な解答となります。

まとめ

問題文をよく読んで本質を理解する事が大切です。これは電気主任技術者に求められる基本的な技量の一つだと個人的に思います。試験時には緊張状態で試験に臨まれるので、なかなか落ち着いて読むことは難しいかと思いますが、日々の訓練で養って頂けたら幸いです。

 

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