第三種電気主任技術者（電験三種） 過去問
令和2年度（2020年）
問19 (理論 問19)

正解は「5」です。

誘電体に関する問題です。

◆電界E［kV/mm］について

・電界E［kV/mm］は，電圧V₀［kV］に比例し，極板間の距離d［mm］に反比例します。

＊E ＝ V₀／d

◆①②③の電界の強さについて

・記述の通り，印加電圧V₀の大きさは同一ですので，極板間の距離が短い程電界が強くなります。　

よって，③：0.5［mm］＞ ②：1［mm］＞ ①：4［mm］の順に電界が強くなります。

正解は5です。

電極間の距離をd[mm]、電界をE[kV/mm]、印加電圧をV₀[kV]とすると、下記の関係式が成り立ちます。

　E = V₀ / d

①～③それぞれのコンデンサで、印加電圧V₀は一定なので、電界Eは電極間の距離をdに反比例します。

①、②、③のコンデンサの電界を、E1、E2、E3とすると、それぞれ下記のような式が成り立ちます。

　E1 = V₀ / 4 = 0.25×V₀
　E2 = V₀ / 1 = V₀
　E3 = V₀/0.5 = 2×V₀

よって、5 の「 ③ ＞ ② ＞ ① 」が正解です。

平行板コンデンサに関する問題で3つのコンデンサの極板間の電界の強さを比較する問題です。

電界の強さを求める公式は以下となります。

・電界の強さE＝V/ｄ[V/ｍ]

V：電圧[V]、ｄ：極板間の距離[ｍ]

問題図から3つのコンデンサの条件を整理します。

①極板間の距離ｄ＝4.0[ｍｍ]

②極板間の距離ｄ＝1.0[ｍｍ]

③極板間の距離ｄ＝0.5[ｍｍ]

問題文より、【印加電圧の大きさが同一のとき】とあるので大きさを比較するには距離だけを考慮すれば良いです。

公式より電界の強さは距離に反比例していると言えるので、距離が短い順に電界の強さは大きくなります。よって並び順は③＞②＞①となります。