第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和2年度(2020年)
問21 (理論 問21)

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問題

第三種電気主任技術者(電験三種)試験 令和2年度(2020年) 問21(理論 問21) (訂正依頼・報告はこちら)

図1に示すエミッタ接地トランジスタ増幅回路について、次の問に答えよ。
ただし、IB[µA]、lC[mA]はそれぞれベースとコレクタの直流電流であり、ib[µA]、ic[mA]はそれぞれの信号分である。また、VBE[V]、VCE[V]はそれぞれベース−エミッタ間とコレクタ−エミッタ間の直流電圧であり、vbe[V]、vce[V]はそれぞれの信号分である。さらに、vi[V]、vo[V]はそれぞれ信号の入力電圧と出力電圧、VCC[V]はバイアス電源の直流電圧、R1[kΩ]とR2[kΩ]は抵抗、C1[F]、C2[F]はコンデンサである。なお、R2=1kΩであり、使用する信号周波数においてC1、C2のインピーダンスは無視できるほど十分小さいものとする。

図2はトランジスタの出力特性である。トランジスタの動作点を
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この過去問の解説 (3件)

01

コレクタ電流ICは、ベース電流IBに応じて変化します。

この出力特性が図2に与えられている事を利用します。

コレクタ電流ICは、抵抗R2に流れる電流に等しく、

まず、抵抗R2に掛かる電圧(V2とします)を求めます。

V2は、VCCとVCEを用いて、

V2 = VCC − VCE

と表すことができます。

ここで問題文より、VCE = 1/2 VCC = 6 V と与えられている為、

V2 = 12 − 6 = 6 V

となります。

また、オームの法則より、

IC = V2 / R2 = 6 / (1 x 103) = 6 mA

と判ります。

よって、図2の出力特性より、

縦軸 IC = 6 mA、VCE = 6 V を参照すると、

ベース電流は IB = 30 μA  が対応します。

よって、[3]が正解です。

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02

正解は3です。


トランジスタの出力特性(図2)より、
トランジスタ動作点 VCE = 1/2 × VCC = 6 [V] の IB [μA]の値を求めます。


コレクタ電流 IC は、R2の端子電圧を V2 とすると
IC = V2/R2 = (VCC − VCE)/R2

    = (12 − 6)/(1×103 )

    = 6×10-3 [A] = 6 [mA]

図2のトランジスタ特性より、

IC = 6 [mA]のとき、IB = 30 [μA] となります。

よって、正解は 3 の「30」となります。

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03

トランジスタ回路に関する問題です。

トランジスタはベース、エミッタ、コレクタで構成され、各電流は以下のような関係が成り立ちます。

・IE=IB+IC

※IE:エミッタ電流、IB:ベース電流、IC:コレクタ電流

 

この問題ではベース電流IB[μA]の値を求めなければなりませんが、問題図2のトランジスタ出力特性から動作点を見つけ出して値を求める形となります。問題図2に着目するとコレクターエミッタ間の電圧VCEとコレクタ電流ICの出力特性となっているので、それぞれの値をまずは求めていきましょう。

 

まずVCEは問題文より次のようになります。

・VCE=(1/2)×12=6[V]

続いてコレクタ電流を求めますが、この電流は抵抗R2=1[kΩ]にかかる電圧から発生する電流となりますから、ここにかかる電圧を求めていく必要があります。この電圧をV2と仮定すると、以下のようになります。

・V2=VCC-VCE=12-6=6[V]

 

オームの法則を用いてコレクタ電流IC[A]を求めます。

・IC=V2/R2=6/1×103=6×10-3=6[mA]

 

以上を踏まえて問題図2に目を向けると、VCE=6[V]とIC=6[mA]が交わる点がべース電流となりその値はIB30[μA]となります。

選択肢3. 30

こちらが適切な解答となります。

まとめ

トランジスタ回路の問題はグラフから値を読み解く問題が良く出題されている印象なので、類似問題をより多く問いてなれておきましょう。

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